[Research]「伝えたいことが伝わらないこと」と、UIについてのデータと
ユーザーの知識は低いレベルで停滞する – U-Site. ニールセン博士のブログでこんな翻訳記事がでてました。 内容をものすごくざっくりとまとめると、こんな感じです。 新しいUIは基本的に受け入れられ難い なぜなら「新し […]
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ニールセン博士のブログでこんな翻訳記事がでてました。
内容をものすごくざっくりとまとめると、こんな感じです。
- 新しいUIは基本的に受け入れられ難い
- なぜなら「新しく学習すること」をユーザーは嫌うから
- だから「覚える手間が少ないデザイン」を意識する必要がある。
そして実例としてマイクロソフトOffice2007が紹介されてました。
もう少し最近のものには、ユーザビリティ調査のはしりのころ、MicrosoftがOffice 2007になる予定のソフトウェアのリリース時に行った調査がある。そこでUXチームが顧客に依頼したのは、そのパッケージに追加されるといいと思う新機能を挙げてもらうことだった。ところが、リクエストされた「新しい」機能の圧倒的多数はOfficeに何年も前からあったものだった。
既に機能はあったのに、ユーザーに気付かれずに「機能を追加しろ」と言われるのは、開発者からするとかなりショックだったでしょうね・・・
確かに「新しいことを覚えなさい」となると、「えーめんどくさい」という気分になります。
特に自分の場合は学校の勉強でも、予習なんてほぼ間違いなくやらないタイプでしたし。
「なんでわざわざ覚えないといけないんだ?」と一瞬でも思ってしまうと、そこから先の学習意欲はかなり低くなるような気がします。
UIの変更で騒ぎになったものと言えば、最近では「ニコニコ動画 GINZA」でしょうか。
使い慣れたものを(事前予告されていたとは言え)「取り上げられて」、「こっちのUIに慣れなさい」と言われるのはユーザーからするとかなりの負荷なのではないかと思います。
特に負荷になるのは「いつも使っている機能がどこにあるかを探すこと」でしょうね。
ここまで書いてUIを変更されると怒る人たちの気持ちというのは、「勝手に部屋を掃除された子供」に近いのではないかと思ったり。
「今の部屋の方が綺麗でものも探しやすいでしょ!!」
「俺にとって使いやすい様になってたのに、なんてことしやがるんだ!!」
みたいな感じ。ちょっと違いますかね?
ちなみにニールセン博士の記事では、この後に「新しいUIを受け入れてもらう方法」として「見つけやすさ」が提唱されていました。
実際にマイクロソフトOfficeでも、「見つけやすさ」の改善のために「リボン」機能を追加したらしいとのことです。
デザインチームはその新しいユーザーインタフェースでは発見しやすさに重点的に取り組むことを決断し、リボンを導入した。従来からある機能を確実に理解してもらうほうが、機能を新たに追加するよりも重要だったからである。
UIについては、「ユーザーにとって使いやすい世界」と「開発者にとっての理想の世界」が一致しない場合というのが多くて、それが原因で「元のUIに戻せ運動」が起きたりするのかなと個人的には思ってます。
なので開発する側は「自分が見せたい世界」にユーザーを引き込んでいくデザインをしていく必要があるのかなと思ったりします。
その辺を勉強したいと思って今勉強中なのが「ゲーミフィケーション」です。
「ゲームの世界にユーザーを引き込む方法」として「オンボーディング」というものが紹介されているのですが、これがなかなかビジネスの方でも応用できそうで非常に興味深い内容です。
まぁ、この手の本にありがちな「読んで終わり」にならずに「自分のものにできる」領域までは、まだまだ長そうですが・・・・