LangChain.jsで作成済みのChainをToolとして登録する方法

この記事は「LangChain Advent Calendar 2023」の24日目の記事です。ToolsとChainを組み合わせて使うことで、LangChainがサポートしていない任意のAPIを呼び出して結果を生成することができます。ただし、Toolsを使う場合はChainではなくAgentExecutorを使う必要があります。ChainをCustom Toolsとして登録するのがベストプラクティスです。具体的な使い方や実装方法については記事で詳しく解説されています。

広告ここから
広告ここまで

目次

    この記事は「LangChain Advent Calendar 2023」24日目の記事です。

    ToolsもChainも両方使いたい

    Toolsを使うことで、例えばLangChainがサポートしていない任意のAPIをよびだして結果を生成するみたいな使い方ができます。しかしToolsを使うには、ChainではなくAgentExecutorを使う必要があります。

      const executor = await initializeAgentExecutorWithOptions(tools, model, {
        agentType: "zero-shot-react-description",
        verbose: true
      });

    ChainをCustom Toolsとして登録する

    これがベストプラクティスなのかはまだ自信がありません。ただ、ドキュメントなどをみる限りでは、Tools側に寄せる形で対応するが良さそうです。

    まずはChainを用意しましょう。

    
        const model = new OpenAI({
            openAIApiKey: process.env.openaiApiKey,
            temperature: 0,
        })
        const reviewTemplate = `あなたは入力された文章から、検索キーワードを抽出する作業を行っています。入力されたメッセージから、キーワードをスペース区切りのテキストで出力してください。
    出力するテキストには、「教えて」などの動詞は含めないでください。
    input: {query}
    
    {format_instructions}
    
    `;
        const outputParser = StructuredOutputParser.fromNamesAndDescriptions({
          output: "Suggested search keyword",
        })
        const reviewPromptTemplate = new PromptTemplate({
              template: reviewTemplate,
              inputVariables: ["query"],
              partialVariables: {
                  format_instructions: outputParser.getFormatInstructions()
              },
              outputParser: outputParser,
        });
        const queryChain = new LLMChain({
          llm: model,
          prompt: reviewPromptTemplate,
        });

    その後、ChainをDynamicToolとして登録します。

      const tools = [
        new DynamicTool({
            name: "KeywordPickup",
            description: "入力されたテキストから検索キーワードを抽出します。キーワードは2つまで指定できます。",
            func: async (input) => queryChain.run(input),
        })
      ];
    
      const executor = await initializeAgentExecutorWithOptions(tools, model, {
        agentType: "zero-shot-react-description",
        verbose: true
      });

    これでChainもToolsも一緒に動かすことができます。

    ログで動作を見る

    意図した通りに動いているかを、verbose: trueで出力したログから見てみましょう。

    [chain/end] [1:chain:AgentExecutor > 5:chain:LLMChain] [654ms] Exiting Chain run with output: {
      "text": " これは何かの情報を抽出するためのツールですね。\nAction: KeywordPickup\nAction Input: Amazon Bedrock"
    }
    [agent/action] [1:chain:AgentExecutor] Agent selected action: {
      "tool": "KeywordPickup",
      "toolInput": "Amazon Bedrock",
      "log": " これは何かの情報を抽出するためのツールですね。\nAction: KeywordPickup\nAction Input: Amazon Bedrock"
    }

    みている限り、Chainについても意図した通りのToolとして認識してくれている様子です。

    [llm/end] [1:chain:AgentExecutor > 2:chain:LLMChain > 3:llm:OpenAI] [755ms] Exiting LLM run with output: {
      "generations": [
        [
          {
            "text": " Amazon Bedrockとは何かを知りたいということですね。\nAction: KeywordPickup\nAction Input: Amazon Bedrock",
            "generationInfo": {
              "finishReason": "stop",
              "logprobs": null
            }
          }
        ]
      ],
      "llmOutput": {
        "tokenUsage": {
          "completionTokens": 32,
          "promptTokens": 178,
          "totalTokens": 210
        }
      }
    }
    [chain/end] [1:chain:AgentExecutor > 2:chain:LLMChain] [756ms] Exiting Chain run with output: {
      "text": " Amazon Bedrockとは何かを知りたいということですね。\nAction: KeywordPickup\nAction Input: Amazon Bedrock"
    }
    [agent/action] [1:chain:AgentExecutor] Agent selected action: {
      "tool": "KeywordPickup",
      "toolInput": "Amazon Bedrock",
      "log": " Amazon Bedrockとは何かを知りたいということですね。\nAction: KeywordPickup\nAction Input: Amazon Bedrock"
    }

    書き言葉(自然文)として入力されたテキストから、無事検索キーワードのピックアップに成功しました。

    感想

    「ユースケースは少なそうだけれども、知らないと困りそうかも?」と思ったのがやってみての感想です。基本的にはLangChainが用意してくれているRetriever / Loaderを使う方向で頑張りたいなとは思いますが、PoCなどで少しだけ独自の動きをつけたくなったケースなどに役立つかもしれません。

    広告ここから
    広告ここまで
    Home
    Search
    Bookmark