与太話

「情けは人の為ならず、自分のために誰かの役に立つ」という話

「情けは人の為ならず」と言いますが、「自分の目的を達成するためにコミュニティに貢献する」というスタンスでNPOやOSSに関わるというやり方は結構ありじゃないかと思います。その辺についてだらだらっと書きなぐってみました。

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2014年も残すところあと1ヶ月ですね。

WordFesやWordBenchへの登壇やCode for Shiga/Opendata Shigaやらに関わりだしたりと、今まで以上にアクティブに行動してたなーと思います。

たまたま会社での部署異動も重なって1ヶ月で言語・フレームワーク含めて5〜6こ覚える羽目になったこともありましたw

で、せっかくなので「なんでこういうことやり出したんだろうなー」という話をダラっとまとめてみたいと思います。

「情けは人の為ならず」という言葉

「日本語の誤用の例」でちょいちょい取り上げられたりしているこのことわざ、正しい意味をご存知でしょうか?

言葉通りに読むと「情けをかけることは、結局はその人のためにならない(のですべきではない)」ともとれますが、実は真逆の意味を持ちます。

話題になり過ぎたせいか2001年に文化庁が世論調査の中でも誤用について取り上げていました。

(1) 情けは人のためならず
ア 人に情けをかけておくと,巡り巡って結局は自分のためになる ○
イ 人に情けをかけて助けてやることは,結局はその人のためにならない

(2) 一姫二太郎
ア 一人目の子供は女,二人目の子供は男であるのが理想的だ ○
イ 子供は女一人,男二人であるのが理想的だ

(3) かわいい子には旅をさせよ
ア 子供が旅することを望めば,希望どおりにさせてやるのがよい
イ 子供は手元で甘やかさず,世間に出して苦労をさせた方がよい ○

文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語に関する世論調査 | 平成12年度

2001年時点で正答率が50%未満ということですが、現在ではどれくらいの人が正解できるんでしょうかね。

この辺りのネタってバイラルメディアのネタに使えそうな気がしますので、そのうち会社のブログとかでも使っているかもしれません。

余談ですが、「情けは人の為ならず」って結局のところ「べ、別にアンタのためにやってやったわけじゃないんだからね!」ということなんじゃないかと思ったりします。

OSS・シビックハック・コミュニティ貢献と「情け」

でなんでこのことわざを持ちだしたのかというと、WordPressのようなOSSコミュニティやシビックハック・NPOなどに貢献することってこの「情け」に当たるのかなーと思ったからです。

「情け」という言葉だけを切り取るとかなり上から目線な感じがして印象悪いですが、「なんでなんのお金にもならない活動をやってるの?」と聞かれた時に行き着く答えは「人の為ならず」なんじゃないかなぁと。

実際WordPressコミュニティでもコア(本体)やコミュニティへの貢献をアピールポイントとして活用している企業の例も海外ではあったりしますし。

WordPressプラグインDL数やGitHubへのコミット数をTOPに掲載しているサイトの例

WordPressプラグインDL数やGitHubへのコミット数をTOPに掲載しているサイトの例

だから「NPOとかOSS・シビックハックやコミュニティ活動」と聞くと「理念・社会貢献・自己実現」なんてキーワードを連想する人も多いと思いますが、もっと「自分のため」に関わってみても良いんじゃないかなと思います。

もっとも、「情けは人の為ならず」と似た言葉で「因果応報」という言葉もあったりするので、「自分のため」といえど何らかの形で貢献できていないとしっぺ返しを食らうことになるでしょうが。

コミュニティもマーケティング?

そう考えると、コミュニティを運営する側で「人が集まらない」「みんなのモチベーションが上がらない」という悩みを抱えている方への打開策が1つ出てくるかなと思います。

趣味の草野球チームレベルでもそうだと思うのですが、「自分は何のためにそこに参加するのか」が見えてこないと優先順位を下げられがちです。

なのでコミュニティとしての目的だけでなく、「ここに参加すると、こういう面で自分にとって有利になりますよ」とPRしてみるのはどうかなと思うわけです。

典型例でいえば「就活に有利になるから」と学生がこぞってボランティアや資格試験の勉強を始めるやつでしょうか。

そう考えると「社会貢献」にもマーケティングのノウハウが必要になってくるのかなとも思います。

「自分のための貢献」やってみませんか?

というわけで(勝手に)宣伝なのですが、12月20日にWordBench大阪で「コントリビューターデイ」というものが開催されます。

コントリビューターデイ

2014年のWordCamp Kansaiにて日本で初めて開催された「コントリビューターデイ」

コントリビューターには「貢献者」という意味があり、「みんなでWordPressに貢献しよう」という取り組みを行う日のことを指します。

「貢献者の日」ってなに?

決して貢献してる人たちを崇め奉って敬礼をしましょうとかそういう意味ではありません。
当日参加した皆さんで「貢献者」になりましょうって言うのがコントリビューターデイなんです。

WordPressプロジェクトは、単にプログラマーだけでなくドキュメントを書く人やフォーラムに回答する人、テーマやプラグインの翻訳をする人など、すごく大勢の人がコラボレーションすることで、現在のような巨大なコミュニティとなりました。

コントリビューターデイは、実際に手を動かすことを通してこのコミュニティを中心になって支えてくれる人たちを育てちゃおうっていうイベントなんです。

日本のWordCampで初めての試み!コントリビューターデイってなんだ? | WordCamp Kansai 2014

翻訳経験者やコアコントリビューター、開発者の方も当日は参加されるということですので、「もっとWordPressに詳しくなりたい」「WordPressで一旗揚げたい」という方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

第36回 WordBench 大阪 「今年も一年ありがとうWordPress」

第36回 WordBench 大阪 「今年も一年ありがとうWordPress」

ちなみに私は当日別のWordBenchのお手伝いがある関係で参加できませんorz

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