[WordBench京都参加メモ]公式テーマを作りたいなら知っておきたい5つのポイント
テーマを自作、そして公式ディレクトリに掲載させたいと思った時に意識しておくと良さそうなポイントを5つにまとめました。だいぶWordBench京都での内容の受け売りが混ざってます。
目次
WordBench京都で自作テーマのレビュー企画がありましたので、その際に感じたことや紹介されていたツールなどをざっとまとめてみました。
1:汎用性を持たせよう
公式テーマに登録する以上、「特定の用途でしか使えないテーマ」は作れません。
カスタム投稿タイプで特定のコンテンツを作るための機能やSEOに関するオプションなど、「追加機能」についてはすべてプラグインへと外部化させましょう。
さもなくば「Themes must not incorporate the SEO options (meta tags, page title, post titles, robots.txt, etc.)」のようなフィードバックと共に「not-approved(非承認)」として返ってきます。
「テーマは外観」、「機能はプラグイン」と覚えましょう。
2:Theme Checkを実施しよう
WordPressはPHPとHTML5で作られた「プログラム」です。
本体バージョンアップやユーザー環境によって不具合が発生するテーマや、セキュリティに問題のあるテーマはまず公式に掲載してもらえません。
不具合が起きない・セキュリティリスクの少ないテーマを作るためにも、「Theme Checkプラグイン」のチェック項目は最低限クリアできるようにしましょう。
WordPress › Theme Check « WordPress Plugins
3:テーマユニットテストをやってみよう
テーマユニットテスト – WordPress Codex 日本語版
スクリーンショット画像はこれの英語版が入った状況で撮影するのがお手軽で無難かもしれません。
日本語が混ざっていると、「Screenshot: For screenshot use public-facing text(English)」と突っ返されます。
4:翻訳することを想定しよう
日本語コメントは消そう
日本語コメントが混ざっていると「Theme files are required to have all public-facing text in English. Please check functions.php, readme and other files.」と言われます。
自分でメンテナンスする分にはあった方が良いですが、日本語圏でない人からすると「謎の呪文」です。というか文字化けします。
コメントを残すときは英語で、もしくはコメントを残さずとも理解できるコーディングを意識するようにしましょう。
I18nを使おう
どうしてもテーマ内に「MENU」などのテキストを記述したい場合、テキストを翻訳可能な状態にしておきましょう。
翻訳可能な状態にするためには、「I18n」を使用します。
I18n は、internationalization、すなわちアプリケーションを翻訳可能にするプロセスのことをいいます。WordPress では、決まった方法で翻訳されるべき文字列をマークすることを意味します。I と n の間に 18 文字あるため、これを i18n と呼びます。
5:ドキュメントを読もう
ほかにもいろいろありますが、とりあえず公式ドキュメントをすぐに確認できるようにはしておきましょう。
style.cssやreadmeに書くべき内容など、ググるよりもここでページ内検索した方が早いこともままあります。
テーマレビューチームが実際に使用しているガイドラインも公開されているので、Google翻訳にかけながら読んでみると尚良しです。
WordPress › Guidelines « Theme Review Team
結論「やってみなはれ」
聖書の有名な言葉でこういうものがあります。
求めなさい。そうすれば、与えられる。
探しなさい。そうすれば、見つかる。
門をたたきなさい。そうすれば開かれる。
だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。
(マタイによる福音書 7章7~8節)
「公式テーマを作ってみたい」という思いを実現させる最短ルートは「とりあえずやってみること」だと思います。
かくいう自分も今このサイトに使っているテーマでリベンジを目論んでいる最中でありますので、公式テーマになり次第全力で自慢していきたいと思います。
付記:より良いテーマを作るために使えるツールまとめ
WordBench京都の企画内で紹介されたサービスをとりあえず列挙します。
アクセシビリティやコーディングスタンダードなどはここでチェックすると良さそうです。
- JIS X 8341-3:2010 試験実施ガイドライン:https://waic.jp/docs/jis2010/test-guidelines.html
- ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン (WCAG) 2.0:https://www.jsa.or.jp/stdz/instac/commitee-acc/W3C-WCAG/WCAG20/
- Web Accessibility Toolbar:https://weba11y.jp/tools/wat/
- カラー・コントラスト・アナライザー 2013J:https://weba11y.jp/tools/wat/
- みんなのアクセシビリティ評価ツール (miChecker (エムアイチェッカー)):https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/b_free/b_free02.html
- The W3C Markup Validation Service:https://validator.w3.org/
- W3C CSS 検証サービス:https://jigsaw.w3.org/css-validator/