みんなもっとJSON-LDに注目すべき3つの理由
このエントリーは「HTML5 Advent Calendar 2014」12月14日の記事です。 「JSON-LD」ってご存じですか? JSONの1種で、個人的にもっと注目を浴びても良いと思っている仕様です。 と、言うこ […]
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このエントリーは「HTML5 Advent Calendar 2014」12月14日の記事です。
「JSON-LD」ってご存じですか?
JSONの1種で、個人的にもっと注目を浴びても良いと思っている仕様です。
と、言うことで今回はJSON-LDに注目すべき理由を3つほど紹介します。
JSON-LDとは
JSONを「Linked Data」のためにシリアライズされたもののことを示します。
Linked Dataについては追って触れるので、とりあえず「そういうものがあって、それ向けにカスタマイズされたJSON」とでも思っておいてください。
W3Cでは2014年1月16日に1.0が勧告されました。
JSON-LD 1.0
A JSON-based Serialization for Linked Data
W3C Recommendation 16 January 2014
JSON-LD 1.0
と、言うことでJSON-LDを注目すべき理由を3つあげていきます。
1:SEOに強くなる
まず紹介したいのはこれです。
海外SEOブログの鈴木さんも先日「CSS nite」で紹介されていましたが、JSON-LDをGoogleのクローラーは認識します。
厳密には、「schema.org」で作られたものが中心となりますが。。
Googleでは「リッチスニペット・構造化データ」としてこれについて紹介されています。
Google では、ページのコンテンツを把握した場合に、ユーザーが特定の検索を行う際に役立つ詳細情報となるリッチ スニペットを作成できます。たとえば、レストランのスニペットであれば、レビューの平均や価格帯などが表示されます。レシピ ページのスニペットであれば、合計所要時間、写真、そのレシピのレビュー評価などが表示されます。音楽アルバムのスニペットであれば、楽曲のリストと各曲の再生のリンクなどが表示されます。このようなリッチ スニペットにより、ユーザーが検索キーワードと関連性の高いサイトについて情報を得ることができ、また、そうしたページのクリック数の増加にもつながります。
リッチ スニペットと構造化データについて – ウェブマスター ツール ヘルプ
推奨されているマークアップ方法は「microdata」でHTMLタグに埋め込む方式ですが、JSON-LDの方が設定・変更がしやすいというメリットがあります。
というのもmicrodataですと、HTMLタグに直接記述する関係でマークアップに依存してしまうデメリットがあります。
しかしJSON-LDですと、scriptタグで記述するので表示部分と分離させることができます。
2:データのマッシュアップができる
2つ目のメリットはJSON-LDが生まれた本来の目的、「Linked Dataを作れること」です。
「Linked Data」は「Linked Open Data」とも言い、Wikipediaには以下のように紹介されています。
従来のウェブがHTML文書間のハイパーリンクによる人間のための情報空間の構築を目的としてきたことに対応して、Linked Open Dataでは構造化されたデータ同士をリンクさせることでコンピュータが利用可能な「データのウェブ」の構築を目指している。
今までのWEBはHTML同士をリンクさせたネットワークを構築していましたが、「Linked Open Dataではデータそのものをリンクさせてしまおう」というのです。
JSON-LDでLinked Open Dataを作成・公開することで、Wikipediaや行政のデータを自分の作ったデータを関連付けることができます。
データを構造化して整理しリンクさせていくことで、様々なデータへのアクセスが簡単になり今まで以上に豊富で整理された情報にアクセスすることができるようになります。
3:メールが良い感じになる
そして最後にプッシュしたいことは「メール」です。
Gmailなどを使用していると、メールに記述されているイベントの日程や宿泊プラン・チケットなどがメーラーで認識されていることにお気づきでしょうか?
メールの中に書かれている情報について「これはイベントの日付」「これはチケット情報」「これは宿泊プラン」などと識別しているということです。
この識別のためにJSON-LDやmicrodataなどが利用されています。
JSON-LDを出力するAPIを作っておくと、サイト上の表示・クローラーに送るデータ・メールなどいろいろなところに応用させることができます。
形式自体はJSONとほぼ同じですので、ぜひ2015年はJSON-LDに注目してみてください。